MVNOとは、従来の大手通信キャリア(MNO)から回線を借りて、独自の料金プランやサービスを提供する仮想移動体通信事業者のことです。MVNOは自社でインフラを持たないため、コストを抑えられ、消費者に格安な料金プランを提供できます。
柔軟なプラン選択と契約の自由度が高いことから、ニーズに合わせて最適なプランを選ぶことができます。
本記事では、MVNOとMNOの違いから具体的なメリット・デメリット、おすすめのMVNOサービス、利用方法までを詳しく解説します。
また、MVNEとMNOをつなぐMVNEについても解説します。
- MVNOとMNOの違い
- MNO・MVNOのメリット/デメリット
- MVNEとは
- MVNOに向いている人
MNOとは
MNO(移動体通信事業者)とは、自社で通信インフラを構築し、移動体通信サービスを提供する通信事業者のことを指します。日本国内でいえば、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルのいわゆる4大キャリアが該当します。
MNOは、無線基地局やコアネットワークなどの設備投資を自ら行い、その通信ネットワークを独自に管理・運営しています。つまり、MNOは通信インフラとサービスの両面を一貫して担当する立場にあります。MNOは、電波を割り当てられた周波数帯域や帯域幅を保有しており、その範囲内で通信サービスを提供することが可能です
MNOのメリット
通信品質の高さ
MNOは自社で基地局や回線網などのインフラを運用しているため、高速で安定した通信を広い地域に届けることができます。
店舗数やサポート内容
MNOは全国の主要都市や地方に多数の直営店や販売店を構えています。利用者が身近な場所で対面による手続きや相談ができる環境が整っています。
店舗では、新規契約の手続きや機種変更、修理の受付など、さまざまな手続きに対応しています。販売スタッフによる操作方法の説明や、トラブル対応のサポートも受けられます。
また、一部店舗では通信機器の実物を手にとって確認できたり、体験コーナーでサービスを試用できたりと、実際に見て触れられる点も大きなメリットです。
豊富なサービス
MNOは通信インフラを自社で所有し、サービス開発にも自由度が高いことから、多様で付加価値の高いサービスを提供することができます。
音声通話やデータ通信はもちろん、テレビ視聴アプリ、クラウドストレージ、リモートサポートなど、通信に関連した様々なサービスをワンストップで利用できます。
さらに、MNOは自社ブランドのスマートフォンやタブレット端末を投入するなど、ハードウェアとのセット販売も積極的に行っています。
MNOのデメリット
月額利用料が高い
MNOが提供する月額利用料は、MVNOなどと比較して高めに設定されていることが一般的です。その理由は、MNOが自社で通信インフラを構築・維持するためのコストが大きいことにあります。
複雑なプラン
MNOが提供するプランは、コストが大きいことに加えて複雑すぎてわかりにくいと感じる方がたくさんいます。
なぜなら、「家族3人契約」や「固定回線契約」などの複数の条件を満たさないと安くならない複雑な仕組みがあるからです。
期間限定キャンペーンや家族割といった各種割引、通話かけ放題プランや海外利用など多数のオプションサービスが複雑に提示されるため、プランを検討するときに考えることがかなり多くなっています。
MVNOとは
MVNO(仮想移動体通信事業者)とは、自社で通信インフラを持たず、MNOから通信ネットワークの一部を借りて、独自のモバイル通信サービスを提供する事業者のことを指します。MNOから回線を借りてサービスを提供するため、の通信速度やエリアカバー率はMNOに依存しますが、料金プランやサービス内容で差別化を図っています。
MVNOが提供する安価な通信サービスを一般的に「格安SIM」と呼びます。
MVNOのメリット
格安料金
MVNOの最大のメリットといえるのが、利用料金が安い点です。
MVNOは自社で通信インフラを持たないため維持費などがかかりません。また実店舗を構えずに電話やインターネット上だけに窓口を集中させることで、テナント代や人件費などにかかるコストを抑えています。中には店舗を持つMVNOも増えてはいますが、MNOには遠く及びません。
MNOのようにテレビCMのような大々的なプロモーションは行わず、雑誌などの媒体での広告もほとんどありません。広告費用を抑えているのも安く提供できる理由です。
多様なプラン
MVNOのプランには少ない容量だと0.1GBから、多い容量は無制限とユーザーニーズに合わせたプランが細かく用意されています。自分に合ったプランを選べて、無駄な出費を抑えられます。
まった、MVNOは自分の利用状況に合わせて、自由にオプションサービスを選べます。音声通話の有無やデータ通信量の追加オプション、かけ放題オプションなど、必要な分だけ選んで無駄なくお得に使えます。
MVNOのデメリット
通信速度、エリアの制限
MNOから回線を借りてサービスを提供するMVNOですが、MVNOによってMNOから借りている回線の量が異なります。一般的に回線の量が多いほど通信速度が速くなりますが、MNOの速度を上回ることはありません。特に通勤時間やお昼の休憩時間などの混雑しやすい時間帯は、回線が込み合い通信速度が遅くなってしまいます。
実店舗やサポート体制が不十分
前述したように、多くのMVNOが実店舗を持たず、オンライン上をメインに販売を行っています。実店舗が少ないということは、何か困ったときに相談する手段が限られているということを意味します。「契約したいけど手続きの仕方がわからない」、「料金プランについて質問したい」、「端末が故障した」といった場合、実店舗があれば店員と顔を合わせて質問できますが、実店舗がない場合、基本的に質問はメールや問い合わせフォームを利用することになります。メールや問い合わせフォームでの質問は、細かな質問が難しく、質問の意図がうまく伝わらない場合があります。
キャリアメールが使えなくなる
MNOを解約すると、これまで使ってきたキャリアメール(「@docomo.ne.jp」や「@softbank.ne.jp」など)が使えなくなります。キャリアメールを引き続き使いたい場合は、持ち運びサービス(有料)が必要になります。
また、一部ではメールアドレスを発行しているMVNOもあります。フリーメールの利用や有料の持ち運びサービスに抵抗がある方には、mineoやUQ mobileなど独自のメールアドレスを発行しているMVNOがおすすめです。
クレジットカードが必要なことが多い
多くのMVNOでは、クレジットカード決済のみで支払方法が限られています。クレジットカードを持っていない場合は、契約できるサービスが限定されてしまいます。
しかし近年になって、口座振替やコンビニ支払いなどに対応した格安SIMが登場しています。クレジットカードを使いたくないという方には、口座振替などに対応した格安SIMという選択肢もあります。
利用可能な端末が限られる
MVNOによっては、対応端末が限定されている場合があります。特に、キャリアのSIMロックがかかった端末や、古い機種では利用できないことがあるので、注意が必要です。購入前に対応端末を必ず確認しましょう。
MVNEとは
MVNE(仮想移動体サービス提供者)とは、MVNOがサービスを提供するためのインフラや技術的なサポートを提供する事業者のことを指します。
MVNEはMNOから回線をまとめて借り、小分けにしてMVNOにサービスを提供しています。MNOとMVNOの仲介となり、「MVNOを支援する」のがMVNEです。
MVNOに対して技術やノウハウなどを提供して、運営の支援も行っています。
従来、MVNOビジネスを立ち上げるには、ネットワークの構築や顧客・料金管理システムの開発など、多額の初期投資と高度な技術が必要でした。
MVNEはMVNOの参入障壁を下げる役割を果たしています。
MVNOはどんな人に向いている?
MVNOに向いている人
- 通信料金を抑えたい人
- 自分に合ったプランを見つけて無駄をなくしたい人
- サポートをそれほど必要としない人
- キャリアメールが不要な人
MNOに向いている人
- 通信速度重視の人
- 近くに実店舗がないと不安な人
- 不具合の対処や設定を自分でするのが苦手な人
- 通勤時間や昼休みに動画視聴などをする人
まとめ
MVNOは低コストで高品質な通信サービスを提供してくれます。コストパフォーマンスに優れており、柔軟なプラン選択と契約の自由度が高いのも大きな利点です。自分の利用スタイルに合ったプランを見つけ、賢く通信費を節約しましょう。この記事を参考に、自分に合ったプランを見つけてみてはいかがでしょうか。
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契約手続きもeSIM対応で簡単。申し込み当日からデータ通信が利用可能です。
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